歯列矯正治療中は口腔内の清掃が一時的にしにくい状態となり残念ながら虫歯を形成してしまうこともあります。
また歯列矯正で歯が動いてきた事によって今まで隠れていた虫歯を発見するケースもあります。
いずれにしても歯列矯正中は注意深く経過を診ていく必要があります。
患者さんは歯列矯正を希望し来院しました。治療開始から3ヶ月を過ぎたタイミングで左上犬歯遠心部にカリエスを発見しました。
カリエスによって犬歯遠心部が黒く透けていたのと、実質欠損を確認出来ます。削合していくと象牙質に達するカリエスを認めました。
窩洞形成が終了したところです。歯髄に達するような大きなカリエスではありませんでした。
今回は簡易防湿と排唾管にて防湿を図ることとしました。
またアイボリーのセパレーターで歯間離開を行い充塡作業をしやすくしています。
今回は矯正治療中のため歯が動きやすく僅かな力で離開させる事が出来ました。
通法通り充塡していきます。
充塡を終え研磨作業をしていきます。
セパレーターを除去して元の歯のコンタクトが復帰したのを確認し、矯正ワイヤーを再装着しました。
術後疼痛や冷水痛が出現するケースもありますが今回は目立った症状は出ませんでした。
ダイレクトボンディングは自由診療(¥30.000+tax)となります。